シェリル・リー・ラルフさんを聞いたことがありますか?
彼女はアメリカの女優・歌手です。代表作としてはミュージカル舞台版の「ドリームガールズ」や映画「天使にラブ・ソングを2」があります。今までに4つもの賞を獲得してきた実力者です。
そんな彼女のキャリアは、傍から見たら順中満帆に見えるかもしれません。でも、彼女は今の舞台に立てるようになるまでにたくさんの試練を乗り越えて来ました。
今回は、そんなシェリルさんがTEDで語る自分を信じるための3つのステップについて解説していきます。どんなに不公平な扱いを受けても、彼女は自分を信じることを諦めませんでした。そんな彼女の言葉は聞いている人すべての人の背中を押してくれる内容となっています。ぜひ最後まで読んでみてください!
自分を信じるとは?
「自分を信じる」とはどのようなことなのでしょうか?
生きていると、厳しい現実に直面したり、辛い言葉をかけられたりして自分を疑ってしまうことがあると思います。そんな状況に直面し続けていく中で、自分を信じ続けることは決して簡単なことではありません。
シェリルさんも幼い頃から黒人であることに対する差別的な発言や不平等な扱いを受けてきました。それでも、どんなことがあっても自分自身であることを見失いませんでした。
シェリルさんは、自分を信じる能力は自信からくるものだと言います。
そして、自分を信じるためには3つのステップが必要です。
1.自分自身をしっかりと見つめること
We need to see ourselves. I mean, really, truly, deeply see ourselves for who and what we are in order to believe in ourselves.
自分自身をきちんと見つめること。自分を信じるために、本当に深いところまで自分が何者で、どんな人間なのかを見つめるのです。
彼女は自分の幼少期の経験を語りました。
私立学校で唯一の黒人だったシェリルさんは、クラスメイトから外見をからかうような差別的な言葉をかけられることがあったそうです。落ち込んで帰宅する彼女を見て、シェリルさんのお母さんは彼女を鏡の前に座らせました。そして、言われた言葉が鏡に映る自分に本当に当てはまるのかを尋ねました。周りに何を言われようと彼女は美しいということを理解させたのです。
残念なことに私たちの周りには、いい加減なことを言って意図的に人を傷つけようとする人たちがいます。そんな人たちの言葉に影響されないように、自分が本当はどんな人間なのか、客観的に見て理解することが大切です。
自分と一番長く付き合っているのは自分自身です。自分の人生において大切ではない人の言葉に振り回されないようにしましょう。
自分について考えること
We’ve got to think. Think about ourselves in order to believe in ourselves.
私達は考えなければいけません。自分を信じるために、自分について考えるのです。
ここでも、シェリルさんはハリウッドのキャスチングディレクターから言われたことを語ります。
「うーん、君が美しくて才能のある黒人の女の子だってことはみんな知ってるよ。でも、美しくて才能のある黒人の女の子をどうしたらいいんだろう?トム・クルーズの映画に出演させるか?トム・クルーズにキスされる?そんな映画、誰が観に行く?」
こんなことを言われたら誰だって自信を無くしてしまいますよね。
でも、彼女は言われたことをそのままにするのではなく、言葉の中から自分は「美しくて才能があり、トムクルーズにキスされる女性」であることに注目しました。
言われた内容をポジティブに考え、その嫌な言葉の裏にある自分の本当の価値を見つけることができたのです。
この経験を糧にしてむしろ自信を持って行動ができるようになったと言います。
どんなに心が折れてしまうような出来事があったとしても、それをポジティブに捉えられる賢さと粘り強さを持つことが大事です。
自分を信じているように振る舞うこと
We’ve got to act like we believe in ourselves. Because when we believe in ourselves and act on it, we create possibilities that never would have been possible had we just believed.
自分を信じているように振る舞わなければいけません。自分を信じ、その前提に基づいて行動すると自分を信じていなければ不可能だったはずのことにも可能性が生まれます。
どんなに自信を持っていると感じていても、行動に出さなかったら意味がありません。
シェリルさんは自らプロデューサーにアプローチしたことで、テレビドラマの大きな役を勝ち取りました。この時、彼女が行動を起こさなかったら彼女の経歴は変わっており、今の彼女はいなかったかもしれません。
自信を持って行動することが大切です。そうすることで、自らチャンスを作り出すことができます。
自分を尊重する事
最後に、シェリルさんは自分自身を尊重することの大切さを訴えかけます。
I challenge all of you to start a meaningful practice of looking in the mirror and loving what you see. Believe in what you see. If you can’t love it, then respect it. And if you can’t respect it, then encourage it. If you can’t encourage it, empower it. And if you can’t empower it, please be kind to it.
鏡を見て、そこに見えたものを愛するという価値のある訓練をここにいる皆さん全てに始めていただきたいと思います。そこに見えたものを信じるのです。もし自分を愛せないなら尊重してあげましょう。もし自分を尊重できないなら勇気づけてあげましょう。もし勇気づけられないなら、自信を持たせてあげましょう。もし自信を持たせられないなら、自分に優しくしてあげてください。
人生で最も長く接する人間は自分自身です。そんな自分を見捨てず、信じ続けること。
そうすることで、目標を達成するための大きな一歩を踏み出すことができます。
まとめ
今回の語り手であるシェリルさんは、黒人として様々な差別や困難と向き合いながらも、決して自分を疑うことをしませんでした。
そんな彼女の実体験を踏まえたスピーチはとても情熱的で、説得力のある内容となっています。
自分を信じて行動するのはとても勇気がいることです。なかなか勇気が持てないと言う方は、自分に優しくしてあげることから始めてみるといいかもしれませんね。
~No Pasa Nada~
ノ パサ ナダ!
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